トレッキング

2020年度版 信州トレッキングダイジェスト

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2020年度版 信州トレッキングダイジェスト

1月26日  鷹狩山    ― 1156m ―  大町市

今年初めてのトレッキングは大町市民の山、鷹狩山から始まります。年々山に降る雪も少なくなり例年ですと1月の下旬では、麓から頂上までは冬山らしく積雪が続くのですが、今年は所々に雪が残る程度で、柔らかい落ち葉を踏みながら里山歩きを楽しめます。1時間10分程の登りで頂上へ、冬の晴れ間の中、頂上から眺める眼下の大町の町並みや北アルプスの大展望はいつ見ても心が洗われます。上り下り共に誰ともすれ違うことなく静かな山歩きとなりました。

*鷹狩山、気になるネーミングですね、江戸時代に付近で鷹の幼鳥を捕獲して飼育し松本藩に献上していたことから、鷹狩山と呼ばれたそうです。

2月2日  光城山   ― 911m ―  安曇野市

今日も里山を楽しみに安曇野市民の山、光城山へ登ります。鷹狩山よりもさらに南に位置する東山低山域の一帯はさらに雪の降る量も少なく今年は全く雪がありません。この山には桜並木の有名な南コースと花桃のきれいな北コースがありますが、数年前まで倒木などで荒れていた北コースの整備が終わり快適なトレッキングコースに生まれ変わっています。快晴の中、雪を被る北アルプスの眺望を楽しみながら緩々と登ります。年間を通じて里山歩きを楽しむ安曇野市民も多く、日課となっている散歩スタイルの人や夏のアルプスを目指すトレーニングの人など、様々なスタイルの人と出会えるのも一つの楽しみな山です。

2月5日  野麦峠スキー場  ― 1425~1835m ―  松本市

野麦峠スキー場へ冬山トレーニングにやってきました。晴れていると正面に乗鞍岳、右側には槍ヶ岳・穂高連峰、左側に御嶽山のロケーションが素晴らしいスキー場ですが今日はあいにくの雪日、時折吹雪く中、コースの脇をスキーヤーの邪魔にならないように中間ピークを目指します。踏み固められていない新雪のラッセルは結構体力の消耗が激しく息が上がります。標高差410mを1時間25分かけて中間ピークのレストハウスにたどり着くと、そこには温かい美味しいラーメンが待っていました。

好奇の眼差しで見ていたスキーヤーに時折励ましの声を掛けられながら、黙々と登ったスキー場でのトレーニングでした。

4月5日 京ヶ倉  ― 990m ―  生坂村

快晴、午前中は高瀬川の本流で釣りをしていましたが、あまりの天気の良さに誘われて久々のトレッキングにお出かけ、今日は生坂村の京ヶ倉へ参ります。標高は1000mに満たない里山なのですが、生坂山脈と呼ばれる山域の最高峰となります。この山の魅力は何と言ってもアトラクションの多い所、ロープやはしご、やせ尾根やクジラの背のような大岩などが飽きさせない感覚で続きます。途中の木々の合間から見える犀川の大きく蛇行している姿、自然の作った造形美を堪能しながら1時間30分ほどで登頂!頂上で食べた梅オニギリは今シーズン一番の美味しさ!身も心も癒された一日となりました。

5月3日 鍬の峰  ― 1623m ―  大町市

今年は静かなゴールデンウイークを迎えました。安曇野を中心とした山麓沿いの幹線道路は例年ですと県外ナンバーの車で混雑するのですが… 新型コロナウィルス感染拡大予防の自粛期間でもあり、家の窓からアルプスを眺めていようかなと思いましたが「山が呼んでいる」!人の少ない山へのお出かけは影響がないかな…

メンバーのKさんを誘って安曇野の山へ向かいます。おおむね晴れの天気の中、山頂へ向けて歩を進めますが意外と急登、この山域はシャクナゲの多い場所で、鍬の峰のシャクナゲは登山道に沿って咲き乱れ5月~6月の開花期には花回廊と呼ばれ登山者に人気です。木々の間から見える大町~安曇平を眺めながら頂上へ、頂上は360度の絶景が広がります。若干雲がかっていますが鹿島槍ヶ岳を中心とした北アルプスの峰々、眼下には安曇野の景色も素晴らしく爽快な気分を味わえました。

7月12日 長峰山  ― 935m ―  安曇野市

今日は、記録的な豪雨が去り落ち着きを見せ始めた眺望の長峰山へ登ってみました。登山道の様子は山に吸収されない雨水が登山道にあふれ出し所々削られている部分もあり、大雨と強風の影響か!倒木が何本か登山道をふさいでいました。しかし、この季節に咲く花も多く、長雨の影響か気の早いキノコは少しづつ頭を出し始め目を楽しませてくれています。

今日の天候は曇り時々晴れ、周辺の山域の中でも最高の眺望を期待できる長峰山頂上なのですが ―どうでしょうか?― 残念ながらアルプスの山々は頭を隠したままです。

アルプスの前山で、毎日しっかりと安曇野を見守ってくれる信仰の山「有明山」は健在で、別名「安曇富士」と呼ばれ黒くて大きな台形の山は、しっかりと姿を見せてくれました。

8月9日 美ヶ原  ― 2034m ―  松本市

今日は、ゲストのYさん、Hさん、Kさんの四名で美ヶ原トレッキングを楽しみます。夏山トレッキングということで暑さ対策は皆さんバッチリ!登り始めて1時間程すると薄くガスがかかり始め、これから樹林帯を抜けて眺望が広がるタイミングで視界が悪くなってしまいました。視界も悪く初心者の方もいたので安全優先ゆっくりペースで頂上の王ヶ頭へ、美ヶ原の台上はガスが巻く中を牧場の牛のシルエットを眺めながら美しの塔までのハイキング、強風の為アルプス展望コースはカット、残念ながらアルプスや八ヶ岳の峰々はガスの中、蓼科山が瞬間申し訳なさそうに顔を出してくれたのが嬉しい。昼食は王ヶ頭ホテルで温かい食事を頂き下山となりました。せっかくのグループトレッキングで皆さん楽しみにしていたと思いますが、山を理解するのには一つの良い経験ができたと思います。こんな日があるから快晴の中で山の頂から眺める雄大なアルプスの眺望がいっそう感慨深いものになるはずです。

8月27日 八ヶ岳 硫黄岳  ― 2760m ―  茅野市

久々の八ヶ岳へソロトレッキングに出かけました。桜平駐車場へ05:50着、駐車場はまだ空きスペースがあり♪それでも一番手前に駐車、天候は晴れ時々曇りコンディション良好、夏沢鉱泉までは舗装された道を歩く、雰囲気は静かな宿と思いきやコロナの影響はこんな山の中まで、庭の休憩用ベンチは全てマスク着用!なにか寂しさを感じる。オーレン小屋も同じく、横目で見ながら通り過ぎ快調に夏沢峠まで登って来ました。本沢温泉の分岐下ってみたいのを我慢して硫黄岳に向かいます。視界が開けるといくつものケルンが稜線に見えて来る。この辺りから左側に大きくえぐれた爆裂火口跡が火山の歴史を彷彿とさせる雄大な景色に魅了されます。広い山頂でオニギリを広げ一休み。

横岳までは40分ここから見える横岳は濃いガスの中で風も強い、ガスが取れるのを祈りながら硫黄山荘まで下って来ましたが、益々天候は悪い方向へ… 撤退します。

下山は赤岩の頭からオーレン小屋へ、八ヶ岳はいくつもの登山コースがあり、北八・南八色々な顔を見せてくれる魅力的な山域です。帰りに夏沢鉱泉の硫黄の香りに誘われましたが、今日は我慢!安曇野からまた遊びに来ます。

10月2日 立山 ―「雄山3003m 大汝山3015m」― 富山県立山町

訪れたい山!メンバーのKさんと黒部アルペンルートを抜けて立山連峰までお出かけします。室堂ターミナルから外に出ると抜けるような青空と雄大な立山の山々が目に飛び込んできました。今年最高の登山日和、グルっと見回してもどこまでも青空が続いて行きます。景色を楽しみながら緩々と遊歩道を上り一の越で休憩、ここから始まる急坂を息を切らして登ること1時間、雄山神社の社務所に到着です。山頂にある雄山神社の敷地は狭く手前の石段は交差する人達で渋滞気味でしたが、山頂からの360°のパノラマは素晴らしく幸運にもこの快晴の日に登れたことに感謝です。今日の行動予定は富士の折立まででしたが、雄山での眺望に酔いしれてしまいまったりしすぎました。おとなりの立山最高峰の大汝山のピークを踏み下山となりました。室堂ターミナルまではハイキングコースのみどりが池、地獄谷、みくりが池を回り大氷河の造形物に太古の歴史を感じながら帰路につきましたが、残念なことに天気が良すぎたのでしょうか雷鳥に会えなかった事が心残りでした。

10月7日 大滝山 ―2616m―  鍋冠山 ―2194m― 安曇野市

久々にスタッフのFさんと大滝山・鍋冠山にトライしました。ゲート前に車を置きしばらくは緩々と林道歩きになります。登山口から大滝山までは約6時間のコースタイム、登山口からはガスがかかり始め先行き不安!足元の季節のめぐみ「キノコ」の姿に癒されながら鍋冠山のピークへ、残念ながら木々とガスで周りの景色が全く分からないまま黙々と歩を進めます。最後の急登になるころにはガスも足元から雲海に変わっていくのが心地よく元気が湧いてきます。ハイマツの坂を上り詰めるとその先に待っていたのは目の前に穂高連峰や槍ヶ岳が待っていてくれました。お隣の蝶ヶ岳それを越して顔を覗かしている常念岳、東側にはスッポリと安曇野を覆いつくすフワフワの真っ白な雲海が、ここまで自分の足で登ってきた者達だけに与えられる極上のご褒美!止められませんね。下山は林道に出た頃から小雨に、ゲートに着く寸前で雨は本降り慌てて車に滑り込みセーフ。日が短くなりました里へ下りると周囲は暗くなり侘しさの残る山行となりました。

10月11日 八方池トレッキング ― 2060m ― 白馬村

本日はメンバーのKさんと白馬八方池までのトレッキングです。天候は曇り時々晴れ風も弱く気温は10℃トレッキングには快適な条件なのですが、今日もガスが邪魔をしてくれます。黒菱ラインを車で眺望ドライブ、八方池山荘までリフトに揺られて到着。岩場ルートを選択、天気が良ければ白馬三山と松川渓谷を眺めながらトレッキングできる岩場ルートをオススメします。とにかく人が多いのにはウンザリ(自分達も同じですが)、石ころ一つでも蹴っ飛ばさないように注意して山歩きを楽しみます。八方池の縁を周りながら休憩場所を探しオニギリタイムとなります。オニギリを頬張りながら白馬三山のガスが切れるのを待ちますが、今日はご機嫌ななめ!八合目辺りまでは顔をのぞかせてくれるのですが、最後までピークを眺める事なく下山開始、遠見尾根や眼下の白馬の街の姿を楽しみながら帰りはゆっくりと木道を下ります。

10月18日 高瀬渓谷(濁沢大滝)トレッキング ― 1330m ― 大町市

本日もトレッキング担当のメンバーKさんと紅葉トレッキングに出かけます。高瀬渓谷の紅葉はおすすめですネ!毎年楽しみに出かけますが、噂に聞く濁沢大滝の紅葉を愛でるため足を延ばしてみます。七倉ダムから先は許可車両を除き管理ゲートから先は一般車両の通行ができません(タクシー可)、ゲートから先は管理道路の終点の高瀬ダム上までは6K程の道のりとなります。隧道が多く景色は物足りないのですが日本最大級のロックフィルダムを九十九折りに登りダム上から見える奥高瀬の景観はダイナミックです。

ダムからは、左の林道を進むと湯㑨温泉方面へ、右に進み裏銀座の登山口方面に歩を進めます。不動沢の長い吊り橋を渡り濁沢の左岸を上流へ、濁り沢大滝周辺は紅葉の見頃で流れ落ちる滝と紅葉のコントラストは目を見張る美しさ。

帰りには、七倉山荘の源泉かけ流しの露天風呂を独り占めで汗を流し帰路となりました。

10月24日 乗鞍高原 三滝巡りハイキング ― 1300~1800m ― 松本市

今日は、ゲストのYさん、Hさんと三人で紅葉最終版の乗鞍高原三滝巡りへ、乗鞍高原の紅葉も落葉へと変化を始め冬の訪れの声も聞こえ始めました。

位ヶ原から上部は冠雪となり肌寒い中を晩秋の高原ハイキングを楽しみます。番所大滝は、高原入り口の最初の滝、駐車場から100mほど急な坂を下り展望台からの眺めを楽しみます。ここからは番所小滝、千間淵を抜けて目指す善五郎の滝へ、滝見台へ向かう道はすでに落葉の厚みは増しています。善五郎の滝の周辺の僅かに残った紅葉が寂しそうに散るのを待っています。三本滝周辺まで来るとカラマツの黄金色の紅葉が一段と眩しく輝いています。晩秋の紅葉も侘しくも味のあるものですね。

帰りには、奈川の限定在来そばを美味しくいただき帰路につきました。

11月15日 鉢伏山―1929m―  高ボッチ―1665m―  塩尻市・岡谷市

メンバーのKさんと林道が冬季閉鎖になる前に、鉢伏山と高ボッチ山の高原を歩きました。まず目指したのは鉢伏山、スカイラインを走り抜け鉢伏山荘へ、ここの駐車場が登山口となり頂上までは約1.5キロで30分位の緩いトレッキングが楽しめます。

頂上から100mほど歩くと古い円形型の展望台があり、素晴らしい眺望が開けます。

快晴の好天に恵まれて、富士山、南アルプス、八ヶ岳、槍ヶ岳、穂高連峰から北アルプス、後立山連峰まで、いくつもの百名山が目に飛び込んでくる!

大パノラマを楽しみながら車へ戻り高ボッチへ、こちらの眺望はカメラマンに大人気のスポット富士山をバックにした諏訪湖、伊那谷方面、松本安曇野方面までアルプスをバックにダイナミックな眺望が広がります、広々とした高原と澄んだ空気に心を洗われるようでした。

12月23日 城山(西山城址) ― 870m ― 大町市

コロナ過の一年で、泊りでの山行が次々と中止になり最後の山遊びで選んだのが里山の城山、この山頂にある西山城址は戦国時代の山城として大町地方の南の備えとして戦国時代の末期までその役目を果たしてきました。麓の大町市西山地区の皆さんが大切に保存しています。そんな歴史を感じながら薄く積もった雪を踏みしめながら、時折木々の間から見え隠れする大町から安曇平と山越しに見える爺が岳、鹿島槍ヶ岳を眺めながら山頂を目指します。百曲がりを越え三の曲輪から雪が徐々に深くなる。この曲輪の先は深い空堀となり低山とはいえ雪の装備が必要となり今日はここまで、来年は城山から大洞山まで足を延ばしてみることを楽しみに、令和2年の山遊びはこれにて終了です!

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